SAP初心者に参考になるかもしれない勉強方法

SAP,SEの日常SAP,PP,MM,SD,初心者

SAPは様々なブログや公式サイト、Youtube等に情報は掲載されているものの、初心者時代には実際に仕事になると混乱したり、ユーザに上手く説明できなかったりしました。

そのため、自分で試行錯誤して勉強したのですが、その時にやったことをまとめていきます。
SAP初心者の方の参考になればと思います。

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SAP標準の業務プロセスをざっくり理解する

SAPは販売管理(SD)、購買管理(MM)、生産管理(PP)などの領域ごとにSAPが想定するプロセスに則って作られています。

購買管理を例にすると、
①購買部門に依頼を出す→購買依頼伝票を登録する
②仕入先に正式発注→購買発注伝票を登録する
③仕入先からモノが届く→入庫処理を行う
④仕入先に支払いを行う→支払処理
といった業務の流れが想定され、その業務に必要な機能が準備されています。

つまり、SAP標準の業務プロセスを理解するというのは、上記の例のようにSAPが考える業務プロセスをざっくりで良いので頭に入れておきます。

購買管理の基本プロセスは以下の記事も参考にしてみて下さい。

業務フローに沿って伝票を登録してみる

SAPを導入するプロジェクトだとサンドボックスと呼ばれる「伝票やマスタを自由に登録して良いよ」という環境が準備されているので、その環境を利用して実際に操作していきます。

では、実際に伝票を登録する際には何を基に操作するかというと、業務フロー(システム化業務フローと言ったりもします)に沿って操作していきます。

業務フローには「こういうときは、こんな作業をしたり、システムにデータを入力したりしますよ」という情報が記載されています。

以下、仕入先に発注して入庫するまで簡単な流れを、業務フローにしたものです
A工場や仕入先の行が利用者の作業の流れを表していて、SAPの行がシステムでどの機能を使うかを表しています。
※実際の業務フローは会社によって手続きが複雑だったり、SAP以外のシステムと連携していたりします。

業務フローを基に操作練習を行う目的は
①ユーザ業務に対する理解度の向上
②SAPの操作を覚える

上記2点がこの方法で身につくポイントかなと思います。

また、このときに自分用に品目や仕入先などのマスタも登録すると、マスタの理解にも繋がります。

使用されているマスタを整理する

購買発注を登録するときの価格や、MRPで作成される計画手配など、トランザクションデータはマスタを基に作成されます。そのため、トランザクションデータとマスタの関連性を理解しておくと良いでしょう

抑えたいこととしては、
・マスタの代表的な項目の意味を知る
・トランザクションデータの項目と、マスタの項目の関連性
(○○マスタの▲という項目で、伝票の■という項目が設定される、みたいなイメージ)

代表的なマスタは以下になります。

共通系
・品目マスタ

生産関連マスタ
・作業区
・作業手順
・BOM
・製造バージョン
・原価要素
・原価センタ
・活動タイプ

購買関連マスタ
・BPマスタ(仕入先)
・購買情報
・供給元一覧
・供給量割当

販売関連マスタ
・BPマスタ(得意先)
・得意先/品目情報レコード
・出力マスタ
・条件マスタ(販売価格)

トランザクションデータの代表的なテーブルを知る

購買発注伝票であれば、EKKO(ヘッダ)やEKPO(明細)といった代表的なテーブルがあります。
この代表的なテーブルに、どのようなテーブルがあるかを理解することが大事です。

代表的なテーブルを知らないと、
・アドオン機能の設計時にテーブルを知らないと設計できない
・Tr-cd:SE16等でテーブルを直接参照する際に効率が悪い
ということが起きます。

以下、簡単ですが各伝票の代表的なテーブルです。
購買発注伝票
・EKKO(ヘッダ)
・EKPO(明細)
・EKET(納入日程行)

製造指図
・AFKO(ヘッダ)
・AFPO(明細)
・AUFK(指図マスタデータ)

受注伝票
・VBAK(ヘッダ)
・VBAP(明細)
・VBEP(納入日程行)

出荷伝票/入荷伝票
・LIKP(ヘッダ)
・LIPS(明細)

まとめ

今回は、わたしがSAP初心者時代にやったことを簡単ですが紹介しました。
これからSAP始める方やSAP初心者の方のお役に立てれば嬉しいです

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Posted by ばらかん