東証の市場再編が企業や投資家に与える影響

2020年3月16日投資コラム,資産運用投資,市場再編,TOPIX

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こんにちは、ばらかん(@barakam63)です。

2019年12月に金融庁から、「東京証券取引所の市場再編」の方針が発表されました。

2022年4月1日からは新市場として取引が行われるようになります。

この記事では、「市場再編によって企業や投資家にどのような影響があるのか?」についてわたしの考察も踏まえて、つらつらと話したいと思います。

この記事で分かること

・市場再編は何が行われるのか
・市場再編による企業や投資家への影響

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市場再編の概要

市場再編によってこれまで4つあった市場が、3つになります。

新市場の名称は、まだ仮称ではありますが「プライム」、「スタンダード」、「グロース」になります。

現在の東証1部、2部、ジャスダック、マザーズが再編後にどの市場に該当するかも公表されています。

それがこちら(^O^)/

東証1部は基本的にプライムですが、基準に満たない銘柄はスタンダードへ行くことになります。

また、ジャスダックについては、ジャスダックスタンダードはスタンダードに、ジャスダックグロースはグロースに入ることになります。

市場再編の理由

市場再編の理由は、大きく2つあります。

① 東証1部の銘柄数が多い
② 市場の役割が曖昧

この2つの理由から、市場再編の狙いが見えてきますのでお話ししていきます。

東証1部の銘柄数が多い

2020年2月28日現在、東証1部に上場している企業は2161社あります。

その2161社の中には大企業もあれば、中小企業もあります。

また、業績が好調の企業もあれば、低迷している企業もあります。

これは、東証一部への上場基準が低いことが起因しています。

そのため、市場再編後には上場基準を厳しくし、企業の経営の質を底上げしてもらうという狙いがあります。

さらに、日本には経営が優れている企業が並んでいると海外から認識してもらえれば、世界の投資家からの資金流入も見込めるのです

市場の役割が曖昧

東証1部、東証2部、マザーズ、ジャスダックの市場としての役割が曖昧であるというのも再編の理由です。

特に、東証2部とマザーズ、ジャスダック(スタンダード)に関しては位置づけが重複しています。

したがって、新市場ではスタンダードと一括りにすることで、役割を明確にするわけです。

役割が明確になれば、国内・海外の投資家から資金が集めやすくなります

ばらかん

日本経済を良くしようという狙いがあるんですね!

市場再編後の条件

市場再編によって、上場する条件も変わります。

それがこちら(^O^)/

市場 条件
プライム ・流通時価総額100億円以上
スタンダード
・プライムの条件を満たさない東証1部の企業
・東証2部やジャスダック(スタンダード)
グロース
・ジャスダック(グロース)、マザーズ、新規上場企業

具体的な数字で分かるのは、プライム市場への「流通時価総額100億円以上」という条件になります。

ただし、この条件は現在の東証1部に上場している企業のほとんどは満たしています

さらに、現在東証一部に上場している企業は条件を満たさなくても希望すれば残ることができます

ばらかん

銘柄数を減らしたいんじゃなかったんでしたっけ?

市場再編による影響(考察)

ここからはわたしの考えも踏まえて、市場再編による影響の話になります^_^

TOPIXへの影響

これまでTOPIXは「東証一部上場のすべての企業」を対象にして算出されていました。

では、新市場になることでどうなるのか。

わたしの考えとしては、

ばらかん

・TOPIXへの採用基準が厳しくなる
または
・採用基準が厳しい新指数が設定される

プライム市場に属する企業数がこれまでとほとんど変わらない可能性を考えると、「基準を厳しくして経営の質向上を促す」という目的を達成できないと思うわけです

となると、「うちの会社はプライム市場に上場しているぞ!」という価値から1段上の基準を設けると思うわけです。

それが「うちの企業は最上位指数に採用されている」というバリューです。

結果として市場における価値は、

① 最上位指数への採用
② プライム市場に上場
③ スタンダード市場に上場
④ グロース市場に上場
⑤ 未上場

という5段階になると予想しています!

投資家への影響

ここまでの内容を踏まえて、投資家への影響を簡単にまとめたいと思います

①最上位指数に採用された企業の株価上昇
②最上位指数に連動する投信、ETFの設定
③TOPIX連動型投信、ETFの価格変動
④プライム市場から脱落した企業の株価下落

①、④については単純ですが、どの市場にいるかによって企業の株価へ影響することが予想されます。

また、③についてはTOPIXが変わるかもという点から、連動する投資信託やETFの価格や純資産総額に影響が出ると考えられます。

②についてですが、もし採用基準が厳しい新指数が生まれた場合、新指数に連動する投資信託やETFが誕生するというのが考えられます。

内容としては「金融庁が選定した日本を代表する〇〇社」といった感じですかね(^^♪

ばらかん

少なくとも株価や投信への影響は出ると思うのです

最後に

ここまで市場再編についていろいろお話ししましたが、将来のことなので正直どうなるかなんてわかりません笑

また、市場再編については確定していることが少ないので今後も注視していきたいと思います。

今回の内容はこれで終わりになります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

ではでは、('ω’)ノ

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